2010年1月23日土曜日

Twitterの微分・積分論とブランディング

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2010/1/21に開催された「創造都市とソーシャルメディア @HironaoAshida と大阪で「ほんまもの」のTwitterを語る」講演会に出席してきました。講師は芦田先生(@HironaoAshida)です。詳細は、芦田先生のブログをご覧ください。個人的にいろいろ学ぶものがあったわけですが、このライフハックBLOG的なネタとして、僕自身が思ったことをちょっと取り上げてみたいと思います。なお、芦田先生の話については、以下も参考になると思います。

ツィートは人の微分である
芦田先生をフォローしている人は、「微分だ、、積分だ、、、」というツィートが何度も流れるのを目にしたと思います。正直個人的にはこの言葉にはピンときてなくてスルーしてましたが、ただ今回の話を聞いて、「なるほど!」っとまさに目から鱗の考え方でした。
ツイッターのツィートというのは、その時々に感じたり、思ったこと、していること等が書かれています。これは生活の断片をつぶやいているわけで、それはつまり微分された情報であると いうことができます。この話は厳密にいうとツイッターに限った事ではありません。人間というアナログな情報をコンピュータというデバイスに入力するために はそのままの形で入ることはありえなく、情報の一部分だけを入れたり、まとめたり要約されているわけですし。コンピュータとはそもそもそういうものだと思 います。このBLOGだって、僕の考え方の断片です。ただ、ツイッターというのは、その粒度が小さいと考えることができます。

ツィートを積分することで人(人格)が見えてくる
上記のように考えると、逆に微分化された情報を集めることによってその人(人格)をとらえるこ とができます。たとえば、僕が思っていることをたえずツィートして、そのツィートを集めることで「おちくん」という人間を知ることができます。これは積分 しているということができます。そういえば、僕がツイッターを始めたのは、「Lifehacking.jpのmehoriさんが、普段どんなことを考えた り、どんな仕事をしているのだろう?」というのが動機でした。BLOGは多くても1日1回更新というように、サンプリングするサイクルが少ないわけです。 その点ツイッターには、その時々のその人の考えや行動が記録されるわけですから、サンプリングする情報も増えてくるわけです(もちろん、その人がつぶやい てくれるという前提はありますが)。そういう意味で、「その人のことを知りたい」という動機でツイッターを始めるというのはすごく自然なことだといえま す。
ただし、「たえずツィートする」ことは不可能ですので、ツイッターだけでその人を知ることはもまた不可能です。もちろん、あ る一面を知ることはできると思いますがそれがすべてではありません。この点を誤解してはいけません。そういえば、「評判が悪いと聞いていたけど、話してみ ると実はいい人だった」「ネットではとても攻撃的な人だったけど、会ってみるととてもいい人だった」というケースがあると思いますが、これも微分積分的に 考えると全て納得がいきます。「評判」とか「ネット上での発言」というのは、あくまでも断片的な微分情報にすぎないからです。それだけを見て積分(人格決 定)するのは無理があります。ちなみに、芦田先生はツイッター上で激しく議論されていることが多いので、どんな怖い人なんだろう?と思っていたのですが、実際会ってみると、「あしだせんせいはとてもすてきなかっこいいかたでした 」_φ(・_・ カキカキ...... いや、、いい人でしたよ。(←すみません、参加者にしかわからないネタです)

ブランディングツールとしてのTwitterの光と影
芦田先生は「どんどん微分していくと、個 々(人格)の差はほどんどなくなる」とおっしゃってました。これはどういうことか。ツイッターでいえば、有名人も一般人も微分化された行動を見れば、「ご はんを食べる」「トイレに行く」「寝る」、、、のように、同じようなつぶやきになってしまうということ。この点については、以前、KNNの神田さん (@knnkanda)が、昨年11月25日に開催された「Twitter革命」出版記念特別セミナーにて 
“有名人(芸能人)は、 Twitterを利用することで一般人化してしまい、逆につまらなく感じさせる可能性がある”という旨をおっしゃっていたことを思い出しました。(すみま せん、このセミナーの報告もこのBLOGでしようと思いつつ、時間がとれなくて、、、)それは確かにそうですよね。ツイッターってのはある程度時間的に余 裕があるときでないとできません。仕事に没頭している時にするのは当然不可能。結果的にプライベートな時間のツィートが多くなり、一般人とはさほど変わら なくなるはずです。これはツイッターの面白さでもあるわけですが、人によっては「○○さんをツイッターしたけど、たいしたことつぶやいてくれなくてつまら なかった」などと思われる可能性はあります。
先日、糸井重里さんが「アーティストは日々思ったコト溜めとかないともったいない(だからツイッターはしない?)」 とか言っていたというツィートが流れてましたが、それはある意味正解でしょう。有名人の作品(歌、本、芸...etc)ってのは日々のネタを洗練化(積分化)したも のであるので、ツイッターで流してしまうと、作品が売れなくなってしまうかもしれませんしね(もちろん、ツイッターを上手く利用する方法もあるでしょ う)。
一方、一般人にとっては、ツイッターのツィートがその人のブランド化を後押しする可能性があります。いわゆる有名人じゃない人だって、面 白いツィートを出す人はいるはずです。というか、有名人も一般人も持っている知識自体はそう変わらないですし。ですから、一般人の人が面白いツィートをす ると当然注目があつまる。そういったツィートをどんどんすることで、フォロワーが集まり、知る人ぞ知る「○○の人」みたいにブランドができあがっていくわ けです。実際、mehoriさんもLifehacking.jpというブログで読者を集め、書籍出版へ、、、といったサクセスストーリーを駆け上がってい ますし。

このように、ツイッターはその微分作用によって、有名人を一般人化し、また一般人を有名人化する傾向があるようです。

ちょっと 話題がそれますが、いわゆる有名人な人と一般人な人の違いはなんでしょうかね?例えば、勝間さんは、ツイッターを本格的に始めてまだ1年も経っていませ ん。当初は、勝間さんはツイッターの使い方を教えられている状況をよく目にしていました。でも、今はツイッター本を出版し、ツイッターの啓蒙活動をしてい る立場になっています。勝間さんよりツイッターのことをよく知っている人はたくさんいたのに、、、、ツイッターでは掴みきれない積分の仕方が存在 するのでしょう。

以上、いろいろ書きましたが、今回の講演会は「微分、積分論」がとても印象に残りました。おかげでツイッターの新しい楽しみ方 も、自分なりに見えたきた気がします。なお、上記の話は僕のかん違いも混ざっているとは思いますので、正しい情報は芦田さんのサイトやツイッターで追ってください。

目標まであと52日

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