2020年5月24日日曜日

新型コロナ禍にみる日本のハードルの高さ


先月、私はブログを書きながら日本はこれからヤバくなるだろうなと思ってました。でも、今の現状を見ると、、、、びっくりするくらいうまく抑え込んでるんじゃないかな?という気がしてます。欧米と比べても死亡者数が桁違いに少ない。死亡者数から想定される真の感染者も実際に少ないんだと思います。日本スゴイ!

なぜ日本の感染者(死亡者数)は少ないのか?
 欧米と比べて明らかに緩い規制だったのに、日本はなぜ感染者(死亡者数)は少ないのか?このことについては、いろいろ諸説ありますが、まさに不明のファクターXがあるんでしょうね。専門家会議は「医療レベルがどうこう」と言ってましたが、これは「結果」であってミスリード。もちろん、重症患者の復帰率の高さによる死亡者の減少は、おそらく日本の医療レベルのおかげだと思いますが、そもそも救急治療を必要とする患者の絶対数が医療崩壊が起きない程度になんとかおさまっていたというのは、医療レベル以前の話。まあこれは日本だけでなくアジア地域の特徴でもありますけどね。
まあ、つまり何がいいたいのかというと、緊急事態宣言の効果もあるし、医療レベルの高さもあるし、もともとの生活様式もあるし、ファクターXもあるし、、、といろんな要因が重なったおかげというところではないでしょうか?

緊急事態宣言に見る日本の特徴
 緊急事態宣言解除にあたって、大阪モデルとか基準が話題です。大阪については、ただの数値基準だけでなく、ジャンルごとに再開のガイドラインを細かく提示しており、とても親切だと思います。それでも解除の基準。。。新規感染者数が0.5名/10万人当りというのは欧州と比較するととても厳しいです。ドイツの場合、50名/10万人と設定しています。日本の100倍緩い。日本は欧州より10倍以上死亡者が少ないわけですから、せめて5名/10万人でもいいんじゃないかなぁという気もなきにしもあらず。このハードルの高さについて、数ヶ月前にネットで話題になった下記の記事を思い出しました。

まさにこの話が新型コロナ対策にもあらわれているなぁという印象。感染者をゼロに限りなく近づけていこうとする、いわゆるゼロリスク信仰を感じます。

ハードルをどれだけ下げることができるか?
 欧州が100倍緩いのは、EU間での人の行き来を再開することを目指しているからだと思われます(来月中旬から下旬にかけて国境封鎖解除が予定されています)。欧州、特にEUの人々からすれば、国境封鎖なんて決してするべきことではないという思いが第一にあり、「新型コロナを抑え込むことなんで不可能なんだから、しばらくは規制したり解除したりの繰り返しながら新しい社会を模索していこう」というスタンスを感じます。
 さて、日本はどうでしょう?おそらく欧州と同じように、規制と緩和のダンスを繰り返しながら模索していくんでしょうけど、世界的にみて100倍厳しい基準をいつまで続けるのでしょう?何が要因で抑えることができたのか不明な状況では、慎重になるのは仕方ないのですが、国内の基準を緩めない限り出入国規制の緩和もありません。まさか日本だけ鎖国を続けるわけにはいかないですよね?オリンピックもありますし。。。(個人的にはオリンピックはありえないと思ってますが)。世界の国々は門戸を開け始めたのに、日本だけ鎖国を続けて取り残されている。。。そんな状況になってはまずいと思います。
 もちろん、人命は大切ですがゼロリスク信仰も度が過ぎると社会的なコストがかかりますし、我々も疲弊します。これからは欧米並みにハードルを下げて考える意識の変革が必要なときが来たのかなぁ。。。という気がしますが、どうですかね?